01
追い山
夜明け前、水しぶきを上げて舁き山が走り出す。タイムを競う疾走に、博多が沸騰する。

舁き山が、博多の朝を疾走する。── 七百年つづく男の祭り。
七月のはじめから十五日早朝まで。クライマックスは15日未明の「追い山」、舁き山が博多の街を一気に駆け抜ける。
博多総鎮守・櫛田神社を起点に、博多の旧市街が舞台。狭い町を舁き山が疾走する。
走る舁き山の疾走感と、見上げる飾り山の絢爛。動と静の二つの山がある。見どころは三つ。
夜明け前、水しぶきを上げて舁き山が走り出す。タイムを競う疾走に、博多が沸騰する。
締め込み姿の男たちが、約1トンの山を担いで「オイサ」の掛け声で駆ける。
高さ十数メートルの飾り山が市内各所に。武者や物語を人形で描く、見上げる芸術。
山笠を担うのは「流(ながれ)」と呼ばれる地域組織だ。締め込み一本で山を舁く男たち、それを支える町の人々。「山のぼせ」と呼ばれるほど博多っ子はこの祭りに熱を上げる。七百年、街の誇りそのものだ。