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縁起熊手の市
おかめや小判、宝船などを盛った華やかな熊手がずらり。福を「かき込む」縁起物だ。

福をかき込む熊手が、夜店に並ぶ。── 江戸の歳の市。
十一月の「酉の日」。鷲神社などで開かれる、商売繁盛を願う熊手の市。威勢のよい手締めの音が、夜通し境内に響く。
浅草の鷲神社をはじめ、都内各所の神社・寺で開かれる。下町の冬の入口を告げる風物詩。
金色の熊手と、夜店の活気。新年を前にした商人の街の熱気がある。見どころは三つ。
おかめや小判、宝船などを盛った華やかな熊手がずらり。福を「かき込む」縁起物だ。
熊手が売れるたびに、商人と客が三本締め。「商売繁盛」の掛け声が夜に響く。
切山椒など縁起菓子の屋台も並ぶ。冬の夜の下町情緒に包まれる。
酉の市を彩るのは、熊手を商う職人と、毎年買い求める商人や常連だ。少しずつ大きな熊手に買い替えて商売の成長を願う、江戸からの粋な習わし。売り手と買い手の掛け合いが、市の活気をつくる。