仙台七夕の七つ飾りは、家でも作れます。主催者が作り方のガイドブックと動画を公開しているからです。
ただ、七つを並べた記事はあっても難しさの差に触れたものがありません。短冊と吹き流しでは手間がまったく違います。この記事は作りやすい順に並べます。
3分で説明すると
- 主催者が折り紙作家・伊藤由麿氏監修のガイドブック(PDF)と七つ飾りそれぞれの制作動画を出している
- 七つ飾りは短冊・紙衣・折鶴・巾着・投網・屑篭・吹き流し
- 作りやすい順は短冊 → 折鶴 → 屑篭 → 巾着 → 投網 → 紙衣 → 吹き流し
- 屑篭は裁ちくずを入れるもの。ほかを作ってから最後に使う
- 本番は吹流し5本で1セット
- 本物は1本数十万〜数百万円を各個店が数か月かけて作る
- 竹は10m以上。家で作るならミニサイズになる
- くす玉は竹かごと京花紙で作る方法が戦後に考案された
作り方は主催者が公開している
まずここから始めるのが近道です。
伊藤由麿氏監修のガイドブック
仙台七夕まつりの公式サイトに、折り紙作家の伊藤由麿氏が監修した制作ガイドブック(PDF)があります。
七つ飾りそれぞれの制作動画
同じサイトに、七つ飾りそれぞれの制作動画も公開されています。紙の折り方は文章より動画のほうが分かります。
この記事はどれから手をつけるかを決めるために読んでください。手順そのものはその動画が確実です。
用意するもの
七つ飾りに共通して要るものです。
- 折り紙または和紙|短冊・折鶴・巾着・紙衣に使う
- のり・はさみ
- 糸(たこ糸など)|吊るすのに使う
- 竹または棒|吊るす軸。本番は10m以上の竹ですが、家ではミニサイズに
投網だけは切り込みを入れて広げるので、紙の厚みが効いてきます。薄すぎると破れます。
難易度の低い順に並べると
七つの作りやすさには差があります。実際の構造から並べると次の順です。
- 短冊|紙を切って書くだけ
- 折鶴|折り方を知っていれば早い
- 屑篭|袋状にするだけ。ただし最後に使う
- 巾着|折って口を絞る
- 投網|切り込みを入れて広げる。失敗すると破れる
- 紙衣|着物の形を作る
- 吹き流し|くす玉と流しの組み合わせ。最も手がかかる
短冊から始めて吹き流しで仕上げるのが無理のない順です。
短冊・折鶴・屑篭|最初に作るもの
短冊
意味は学問や書道の上達。紙を短冊形に切って願いを書きます。七つの中で最も手が少なく、人数がいるときに全員で作れます。
折鶴
意味は家内安全と健康長寿。昔は一家の最年長者の年齢の数だけ折ったとされています。
80歳なら80羽。数を作る飾りなので、人数と時間がある場合に向いています。
屑篭
意味は清潔と倹約。飾り作りで出た裁ちくずを集めるためのものです。
作り自体は袋状にするだけで簡単ですが、中身が出てから使うものなので、最後に回しても構いません。七つ飾りの中でこれだけが「作る過程そのもの」と結びついています。
巾着・投網|少し手がかかる
巾着
意味は商売繁盛と節約・貯蓄の心。折って口を絞る形です。
投網
意味は仙台近海の豊漁・豊作と、幸運を寄せ集めること。
紙に互い違いに切り込みを入れて広げる作りです。切り込みの間隔が狭すぎると広げたときに切れます。七つの中で失敗しやすいのはここです。
仙台の飾りに漁の願いが入っているのは、土地の生業が理由です。意味の一覧は 仙台七夕の飾り にまとめています。
紙衣|形を作る
意味は病気や災難の厄除け、裁縫の上達。子どもの無事な成長を願う身代わりの意味もあります。
着物の形に折るので、ここから立体の工作になります。身代わりという意味があるぶん、作る人の数だけ作るという考え方もできます。
吹き流し|本番は5本1セット
意味は織姫の織糸を表し、手芸や機織りの上達を願うもの。仙台七夕で最も目立つ飾りです。
本番では吹流し5本を1セットで飾るのが仙台七夕の習わしです。1本作って終わりではなく、5本そろえて初めて仙台の形になります。
家で作るなら、まず1本の構造を覚えてから5本に増やす順になります。
くす玉はどう作られていたか
吹き流しの上につく球です。
仙台七夕まつりの「歴史」によると、昭和21年頃に森権五郎が、くす玉を竹かごと京花紙で作る方法を考案し、普及させたとされています(諸説あり)。
骨組みが竹かご、表面が京花紙——これが元の作り方です。家で作るなら、球形の芯に薄紙を貼る形になります。
仙台七夕の象徴とされる球ですが、戦後に生まれたものです(仙台七夕まつりの歴史)。
子どもと作るなら
手の少ない順に渡すと止まりません。
- 短冊|書くだけ。年齢を問わない
- 折鶴|折り紙ができれば
- 屑篭|袋状にする
- 投網|はさみを使う。切り込みの間隔は大人が印をつけておく
投網で止まることが多いので、先に線を引いておくと進みます。吹き流しは大人が作って、子どもは短冊と折鶴を担当するという分け方もできます。
本物に近づけるコツ
本番の飾りを見てから作ると、違いが分かります。
紙を選ぶ
本物は各個店が数か月前から制作し、1本数十万〜数百万円。使う紙が違います。折り紙でも作れますが、和紙にすると質感が近づきます。
和紙そのものでなくても、和紙風の千代紙なら短冊・折鶴・巾着まで一通り作れます。柄が複数入っているものを選ぶと、7種類を作り分けたときに見た目が揃いすぎません。
吊り方を考える
本番は10m以上の竹に吊られていて、下から見上げる前提で作られています。家では吊る高さが取れないので、短めに作って全体が見える長さにするほうがまとまります。
5本で考える
1本だけ作ると、仙台七夕というより一般的な七夕飾りになります。5本1セットを知っているかどうかで出来上がりが変わります。
いつ飾るか
本番の日程に合わせるなら、8月6日から8日です。
本物の飾り付けは8月6日の朝8時ごろから。竹は8月4日の早朝に各商店街が山から切り出します。飾りの内容は当日まで非公開です。
日程の考え方は 仙台七夕まつり2027の日程 にまとめています。
よくある質問
Q. 七つ飾りは何ですか
短冊・紙衣・折鶴・巾着・投網・屑篭・吹き流しの7つです。
Q. どれから作ればいいですか
短冊、折鶴、屑篭、巾着、投網、紙衣、吹き流しの順が無理がありません。短冊が最も手が少なく、吹き流しが最も手がかかります。
Q. 作り方はどこで見られますか
仙台七夕まつりの公式サイトに、折り紙作家の伊藤由麿氏監修のガイドブック(PDF)と、七つ飾りそれぞれの制作動画があります。
Q. いちばん難しいのはどれですか
吹き流しです。くす玉と流しの組み合わせになります。失敗しやすいのは投網で、切り込みの間隔が狭いと広げたときに破れます。
Q. 吹き流しは何本作ればいいですか
本番は5本で1セットです。仙台七夕の形にするなら5本そろえます。
Q. くす玉はどう作りますか
元は竹かごと京花紙で作る方法です。昭和21年頃に森権五郎が考案して普及させたとされています。
Q. 子どもと作るならどれですか
短冊、折鶴、屑篭です。投網は切り込みの間隔を大人が印をつけておくと進みます。
まとめ|作る順番
- まず主催者のガイドブックと制作動画を見る
- 順番は短冊 → 折鶴 → 屑篭 → 巾着 → 投網 → 紙衣 → 吹き流し
- 投網で失敗しやすい。切り込みの間隔に注意
- 屑篭は裁ちくずを入れるもの。作る過程と結びついている
- 吹き流しは5本1セットにして仙台の形になる
- くす玉は竹かごと京花紙が元の作り方
- 紙を和紙にすると本物に近づく
- 本番は8月6日朝8時から飾り付け
作ってから本物を見ると、紙の厚みや吊り方の違いが分かります。飾り付けは6日の朝8時から、賞の発表は6日の午後。朝から通りにいるなら仙台に泊まるほうが見られます。
この記事の情報は2026年10月20日時点で、仙台七夕まつり公式サイトの「七夕飾りについて」「歴史」「開催概要」を確認したものです。七つ飾りの意味と制作資料の記載は同サイトによります。作りやすさの順は、それぞれの構造から整理したものです。
