御柱祭(おんばしらさい)の次回は2028年です。申年にあたります。
そして今回は、前回と決定的に違う点があります。2022年は人力での曳行が取りやめられ、木落しも行われませんでした。2028年は通常の形に戻して行う方針が発表されています。
3分で説明すると
- ★次回は2028年(申年)。正式には「令和十戊申年 諏訪大社式年造営御柱大祭」
- ★上社|山出し4月1日(土)〜3日(月)、里曳き5月3日(水)〜5日(金)
- ★下社|山出し4月8日(土)〜10日(月)、里曳き5月12日(金)〜14日(日)
- ★2025年4月4日に諏訪大社大総代会が発表。人力曳行と木落しを実施する方針
- ★前回2022年はコロナ禍で史上初のトレーラー運搬となり、木落しは行われなかった
- 「七年目毎の寅年と申年」。数え年なので実際の間隔は6年
- 上社4本・下社4本で、上下四社に各4本ずつ計16本
- ★上社の里曳き(5月3〜5日)はゴールデンウィークに重なる
- ★一般の人は曳行に参加できない(氏子の祭)
- ★基本的に雨や雪で中止になったことはない
御柱祭の次回は2028年
諏訪大社は、御柱祭を「七年目毎の寅年と申年」に行うとしています。前回は令和4年(2022年・寅年)でしたから、次は申年の2028年です。
正式名称は式年造営御柱大祭。2028年分は「令和十戊申年 諏訪大社式年造営御柱大祭」と告知されています。
祭の中身は、宝殿の造り替えと、社殿四隅への御柱の曳建てです。諏訪大社最大の神事とされています。
2028年の日程
日程はすでに発表されています。
| 社 | 山出し | 里曳き |
|---|---|---|
| 上社 | 4月1日(土)・2日(日)・3日(月) | 5月3日(水)・4日(木)・5日(金) |
| 下社 | 4月8日(土)・9日(日)・10日(月) | 5月12日(金)・13日(土)・14日(日) |
上社が先、下社が後
山出しも里曳きも上社が先行します。山出しは1週間差、里曳きは9日差です。
つまり両方見ようと思えば見られます。ただし4月と5月で別の週末になるため、2回諏訪に行くことになります。
上社の里曳きはゴールデンウィーク
★上社の里曳きは5月3日・4日・5日。そのままゴールデンウィークです。
これは宿と交通の面で最も厳しい条件になります。御柱祭の人出に、連休の移動が重なります。
山出しは3日とも土日月
山出しは上社も下社も土曜・日曜・月曜の並びです。木落しが行われるのは山出しのほうなので、土日で木落しを見る行程は作りやすいということになります。
なぜ7年目ごとなのか
諏訪大社は周期を「寅年と申年」と定めています。理由については、御柱祭の公式サイトが一つの説を挙げています。
★「陰暦の寅(1月)と申(7月)が春と秋の初めにあたり、縁起がよいとされたため、という説がある」——というものです。断定はされていません。
なお、なぜ御柱を建てるのかについても20種類以上の説があるとされています。挙げられているのは、広大な社殿造営の遺風を尊重して四本の御柱だけを建て替えているという説、神域を示す説、神霊の依代とする説などです。
「7年目ごと」という数え方
混乱しやすいのがここです。7年ごとと書かれていますが、実際の間隔は6年です。
| 年 | 干支 | 前回からの間隔 |
|---|---|---|
| 2016年 | 申 | - |
| 2022年 | 寅 | 6年 |
| 2028年 | 申 | 6年 |
| 2034年 | 寅 | 6年 |
理由は数え年です。開催年そのものを1年目と数えるため、2022年を1年目として7年目が2028年になります。
干支の側から見ても同じです。寅年と申年は6年おきに交互に来ます。「7年目毎」と「6年おき」は同じことを指しています。
上社と下社で別に行われる
御柱祭は1つの祭ではありません。上社(前宮・本宮)と下社(春宮・秋宮)が、別の日程で、違うやり方で行います。
めどでこの有無
見た目でいちばん違うのがこれです。★上社には「めどでこ」があり、下社にはありません。
めどでこは柱の前後から角のように突き出す部分で、氏子が鈴なりに跨り、おんべを振って士気を高めます。上社の写真で柱にV字の棒が付いているのは、これです。
木の産地と伐採の時期
| 項目 | 上社 | 下社 |
|---|---|---|
| 産地 | 八ヶ岳山麓の御小屋山 | 霧ケ峰高原の東俣の国有林 |
| 伐採 | 御柱年の3月 | ★1年前(そのとき皮も剥ぐ) |
★下社の柱は乾燥期間があるため、上社より軽いといわれます。
担当地区の決め方
★上社は御柱年の2月15日に抽籤式で担当地区を決めます。下社は予め決まっているため、抽籤式がありません。
さらに上社は山出しから里曳きまで同じ柱を曳きますが、下社は山出しと里曳きで担当が異なります。綱にも違いがあり、向かって右の綱が、上社では男綱、下社では女綱です。
最大の見どころ「木落し」
山出しの山場が木落しです。急斜面の上から御柱を落とします。
| 社 | 坂 | いつ |
|---|---|---|
| 上社 | 木落し坂(斜度27度) | 山出しの2日目 |
| 下社 | 木落し坂(最大斜度35度・約100m) | 山出し初日から3日間 |
下社のほうが急で長く、曳行開始と同じ順番で行われ、秋宮一の柱が最後を飾ります。詳しい比べ方は 御柱祭の木落とし にまとめました。
「川越し」とは
上社だけにある行事です。★宮川の川越しは山出し最後の難所とされています。
水温10度以下の川を渡り、御柱を宮川の雪解け水で清めるといわれます。4月の諏訪で、雪解け水の川に入るということです。
上社の山出しには、ほかにも穴山の大曲という第一の難所があります。狭く屈折した道で、民家の軒先をめどでこが通ります。下社側の難所は萩倉の大曲で、大きなカーブで全体が見渡せないとされています。
山出しと里曳きは別の祭に見える
4月の山出しと5月の里曳きは、性格がまったく違います。
| 山出し(4月) | 里曳き(5月) | |
|---|---|---|
| 性格 | 豪壮 | ★華やかで優美 |
| 場所 | 山から里へ | 御柱屋敷から各宮へ |
| 見どころ | 木落し・川越し・大曲 | 騎馬行列・長持ち行列・花笠踊り・龍神の舞・建御柱 |
里曳きの騎馬行列は江戸時代の御柱警護が始まりとされ、総勢100名を超えます。諏訪市神宮寺地区の出陣騎馬と、諏訪市四賀地区の凱旋騎馬の2種類があります。
そして里曳きの最後が建御柱です。冠落しで先端を三角錐状に切り落とし、車地(しゃち)を巻いて柱を立てます。先端に乗った氏子が長さ1.5mの大御幣を打ち付けると、御柱は神となります。
前回2022年は人力曳行が中止された
ここが2028年を語るうえで外せない点です。
★2022年2月22日、上社は「氏子による曳行を取りやめ、トレーラーで御柱屋敷まで搬送」、下社は「曳行は行わず、車両で運搬する」と発表されました。新型コロナの感染警戒レベルと、長野県のまん延防止等重点措置の延長を受けた判断です。
そして★木落しも実施されませんでした。下社では有料観覧席が設定されていましたが、運営中止になっています。
里曳きは氏子による曳行が行われました。実施は上社山出し4月2〜4日(車両搬送により1日で実施)、下社山出し4月8〜10日(車両搬送により2日間で実施)、上社里曳き5月3〜5日、下社里曳き5月14〜16日。人出は12日間合計174,000人と諏訪地方観光連盟が発表しています。
2028年は人力曳行と木落しを実施する方針
★2025年4月4日、諏訪大社大総代会が次回の日程を発表し、人力曳行と木落しを実施する方針を示しました。前回のトレーラー運搬は史上初で、今回は「通常の御柱祭」に戻して行うとされています。
これが意味するのは単純です。★木落しが行われれば、2016年以来12年ぶりになります。
観覧席のチケットはいつから売られるか
2028年分の情報は、まだ出ていません。参考になるのは2022年の下社山出し有料観覧席(運営中止になったもの)の流れです。
| 項目 | 2022年の例 |
|---|---|
| 場所 | 下諏訪町 砥川河川敷(木落し坂下) |
| 申込受付 | 2月5日10:00〜2月27日23:59 |
| 抽選 | 2月28日。結果は3月1日以降にメール |
| 方法 | イープラス(会員登録が必要)。応募多数なら抽選。1日につき同席種5枚まで。クレジットカードのみ |
| 料金 | SS席26,000円/S席23,000円/A席20,000円/B席17,000円/車いす席17,000円 |
★祭の2か月前に受付が始まり、抽選だったということです。2028年も同様なら、動くのは年明けになります。
宿をいつ取るか
宿のほうが先です。理由は日程にあります。
- ★上社の里曳き(5月3〜5日)はゴールデンウィークそのもの
- 山出しは4月の土日月で、上社と下社が1週間違い
- ★前回は12日間で174,000人。人力曳行が戻れば増える可能性がある
- 観覧席の受付は祭の2か月前(2022年の例)で、宿より後になる
諏訪周辺の回り方は 諏訪の観光 にまとめました。
よくある質問
諏訪御柱祭は次回いつ開催されますか
★2028年(申年)です。上社は山出し4月1〜3日・里曳き5月3〜5日、下社は山出し4月8〜10日・里曳き5月12〜14日。2025年4月4日に諏訪大社大総代会が発表しています。
2028年の諏訪大社御柱祭はいつですか
上の日程のとおりです。山出しが4月、里曳きが5月で、約1か月空きます。山出しのあと、御柱は注連掛(下社)や御柱屋敷に1か月安置され、5月の里曳きで各宮へ運ばれます。
諏訪大社の御柱はいつ供えられますか
柱が立つのは里曳きの最後です。冠落しで先端を三角錐状に切り落としたあと、建御柱で社殿の四隅に立てます。宝殿遷座祭は上社が6月15日、下社が里曳きの前夜とされています。
諏訪大社で2026年にイベントはありますか
2026年は御柱年ではありません。御柱祭は寅年と申年だけで、次は2028年です。2026年の個別の行事については、諏訪大社の公式サイトで確認することになります。
一般の人も御柱を曳けますか
★曳けません。御柱祭の公式サイトは「氏子のお祭り」で、柱を担当する地区の氏子が参加するため、一般の方は参加できないと明記しています。1本を曳くのは1,000〜3,000人とされています。
雨が降ったらどうなりますか
★基本的に雨や雪で中止になったことはありません。雪が降った記録はあるとされています。前回2022年の曳行中止は、天候ではなく感染症対策によるものでした。
まとめ|次回の御柱祭
- ★次回は2028年(申年)。「令和十戊申年 諏訪大社式年造営御柱大祭」
- ★上社|山出し4月1〜3日、里曳き5月3〜5日
- ★下社|山出し4月8〜10日、里曳き5月12〜14日
- ★上社の里曳きはゴールデンウィークに重なる
- 「七年目毎の寅年と申年」=実際は6年おき(数え年)
- 理由は「陰暦の寅(1月)と申(7月)が春と秋の初めで縁起がよい」という説
- ★上社にはめどでこがあり、下社にはない
- ★木落しは上社が斜度27度、下社が最大35度・約100m
- 川越しは上社だけ。水温10度以下の宮川を渡る
- ★2022年はトレーラー運搬で木落しが行われなかった(人出は12日間で174,000人)
- ★2028年は人力曳行と木落しを実施する方針(2025年4月4日発表)
- ★一般の人は曳行に参加できない
この記事の情報は2026年10月26日時点のものです。諏訪大社公式の「式年造営御柱大祭」、御柱祭 ONBASHIRA in SUWA(諏訪地方観光連盟)の「よくある質問」「山出し」「里曳き」「次回御柱祭について」「御柱祭山出し曳行について」「下社山出し有料観覧席運営中止のお知らせ」「令和4年諏訪大社御柱祭の人出について」、諏訪市公式の「御柱祭」を確認しました。2028年の日程と、人力曳行・木落しを実施する方針は、2025年4月4日の諏訪大社大総代会の発表として長野日報が報じたものです。2028年の有料観覧席の料金・販売方法は未発表で、記事に載せた金額は2022年に設定され運営中止になった席のものです。
