「お水取り」「お松明」「修二会」——この3つは同じものではありません。
★修二会が行法の全体、お松明はその夜ごとの場面、お水取りは3月12日深夜の行法のひとつです。検索している人の多くが見たいのはお松明のほうです。
3分で説明すると
- ★お松明は3月1日〜14日の毎夜、二月堂に上がる。日付は固定
- ★3月1日〜11日・13日|19時・10本・約20分
- ★3月12日|19時半・11本・約45分
- ★3月14日|18時半・10本・約10分
- ★本当の「お水取り」は3月12日の後夜。13日の午前1時過ぎに行列が石段を下りる
- ★3月12日は入場規制があり、お松明を見られない場合がある
- ★二月堂下の広場は約3千人
- 土曜・日曜も特に混雑が予想される
- ★境内に参拝者用駐車場はない
- ★三脚・一脚・脚立・ストロボは禁止
お水取り(修二会)はいつか
★お松明は毎年3月1日から14日まで。日付が固定されています。
| 年 | 期間 | 3月12日の曜日 |
|---|---|---|
| 2027年 | 3月1日〜14日 | 金 |
| 2028年 | 3月1日〜14日 | 日 |
| 2029年 | 3月1日〜14日 | 月 |
2027年は3月12日が金曜。翌13日が土曜なので、金曜の夜に行ける人には条件がよい年になります。
「お水取り」と「お松明」と「修二会」の違い
整理するとこうなります。
| 言葉 | 何を指すか |
|---|---|
| 修二会(しゅにえ) | 行法の全体。東大寺は宗教行事であってイベントではないと明記している |
| お松明 | ★3月1日〜14日の毎夜、二月堂に上がる松明。観光で見られるのは主にこれ |
| お水取り | ★3月12日の後夜に行われる行法のひとつ。閼伽井屋(若狭井)の水を汲む |
つまり「お水取りを見に行く」と言っている人の多くは、お松明を見に行っていることになります。
お松明は期間中の毎晩
★毎夜上がります。特別な日だけではありません。
| 日付 | 開始 | 本数 | 所要 |
|---|---|---|---|
| 3月1日〜11日、13日 | 19時 | 10本 | 約20分 |
| ★3月12日 | ★19時半 | ★11本 | ★約45分 |
| ★3月14日 | ★18時半 | 10本 | ★約10分 |
★3月14日だけ18時半です。1時間早く始まります。
3月12日だけ特別
12日は本数も時間も違います。★11本・約45分。ほかの日の倍以上の長さです。
そして★この日は入場規制があります。東大寺は次のように書いています。
- ★奈良公園周辺の交通規制と、二月堂付近への入場規制
- ★「大混雑が予想されます」「お松明を見ていただくことが出来ない場合がある」
- ★二月堂下の広場は約3千人が入れるが、来た時間によっては見られない場合がある
- ★長時間待っても、順次移動しながらの短い拝観になる可能性がある
- 当日は警察・機動隊の規制や誘導に従う
★局(つぼね)での聴聞も、12日だけは各講社が指定された場所に入るため部外者は入れません。12日以外は自由に入れます。
3月14日は短い時間で連続して上がる
最終日の14日は、12日とは逆の性格です。
★18時半開始・約10分。東大寺は「短い時間で松明が連続して上がり、欄干に横一列10本が並ぶ」と書いています。
10本が一度に並ぶのは14日だけです。ただし混雑が予想されるとされています。
本当の「お水取り」は3月12日深夜
行法としてのお水取りは、見物の時間帯とは別です。
- ★12日の後夜の五体の途中で勤行を中断して始まる
- ★13日の午前1時過ぎに、南出仕口を出た行列が石段を下りる
- 閼伽井屋(若狭井)で水を汲む。咒師や堂童子らが中に入る
- ★二荷ずつ、閼伽井屋と二月堂の間を三往復して運ぶ
★閼伽井屋は「当役の者以外は誰も入ることもうかがうことも出来ない」とされています。
由来も書かれています。二月堂縁起に伝わる話として、実忠和尚の行法の際、若狭国の遠敷明神が二月堂のほとりに清水を湧き出させ、観音さまに奉った——これが「お水取り」の由来です。
汲んだ水は一般にも分けられる
★次第香水の残り水は湯屋で参詣者に分けられ、満行後の毎月18日には二月堂受納所で小瓶に入れて一般に頒布されます。
つまり3月に行けなくても、その年の水をもらう道はあるということになります。
根本香水と次第香水
水は2種類あります。
- 根本香水|天平勝宝年中に実忠和尚が納めたと伝えられ、毎年のお水取りの水を追い足して蓄えられたもの。行中はこれを補充に使う
- 次第香水|その年のお水取りで汲まれた水。11日に甕を掃除した後に新しく納める
何年続いているか
★「何年続いているか」「一度も途切れていない」という記述は、東大寺のお松明・お水取り・注意事項の各ページにありません。
よく「1200年以上」「約1300年」と語られますが、これらの数字に出典はありません。東大寺が書いているのは、根本香水が天平勝宝年中に納められたと伝えられるという点です。
どこで見るか
基本は二月堂の下です。東大寺が示しているのは次の条件です。
- ★二月堂下の広場は約3千人(12日の記述)
- ★撮影は第2拝観所西端区域を利用する
- ★3月12日以外でも、土日は警察の指示で第2拝観所へ回ってもらう場合がある
★具体的な見学場所の案内は、東大寺のページにありません。並び方と時間の逆算は お松明を見る場所の記事 にまとめました。
撮影の決まり
★二月堂周辺(裏参道全域を含む)は三脚・一脚・脚立・ストロボの使用が禁止です。
撮影は第2拝観所西端区域を利用し、一人一脚・一器材で譲り合うこと、無人の器材による場所取りは遠慮することが求められています。
3月12日は極端に混む
ここまでをまとめると、12日は条件が厳しい日です。
| 3月12日 | それ以外の平日 | |
|---|---|---|
| 開始 | 19時半 | 19時(14日は18時半) |
| 本数 | 11本 | 10本 |
| 所要 | 約45分 | 約20分(14日は約10分) |
| 入場規制 | ★あり | 記載なし |
| 局の聴聞 | ★部外者は入れない | 自由に入れる |
| 見られない可能性 | ★あり | 記載なし |
★12日以外の平日なら、局に自由に入れます。これは大きな違いです。お松明そのものは毎夜上がるので、「12日でなければならない理由」がなければ平日を選ぶのが合理的です。
アクセスと宿
★境内に参拝者用駐車場はありません。東大寺が明記しています。
- ★自家用車とタクシーの境内進入を規制
- バイク・自転車は南大門南西の駐輪場。手押しでも境内に入れない
お松明は19時前後に始まり、12日は約45分。終わるのは20時台です。奈良に泊まるかどうかで、当日の動きやすさが変わります。
同じ時期の奈良なら、2月の岡山で行われる 西大寺会陽 とは別の行事です。ツアーの選び方は お水取りのツアー にまとめました。
よくある質問
2027年のお水取りはいつですか
★お松明は3月1日〜14日です。日付は毎年固定されています。2027年は3月12日が金曜。行法としての「お水取り」は12日の後夜で、13日の午前1時過ぎに行列が石段を下ります。
お松明は何時からですか
★3月1日〜11日と13日は19時(10本・約20分)、3月12日は19時半(11本・約45分)、3月14日は18時半(10本・約10分)です。
修二会とお水取りは違うのですか
違います。★修二会が行法の全体、お水取りはその中の3月12日深夜の行法のひとつです。夜ごとに二月堂へ上がる松明がお松明で、観光で見られるのは主にこれです。東大寺は修二会は宗教行事であってイベントではないと明記しています。
3月12日は見られますか
★見られない場合があります。東大寺は「大混雑が予想されます」「お松明を見ていただくことが出来ない場合がある」と書いています。二月堂下の広場は約3千人で、来た時間によっては入れません。長時間待っても、順次移動しながらの短い拝観になる可能性もあります。
駐車場はありますか
★境内に参拝者用駐車場はありません。自家用車とタクシーの境内進入も規制されます。バイク・自転車は南大門南西の駐輪場に停め、手押しでも境内には入れません。
写真は撮れますか
撮れますが条件があります。★二月堂周辺(裏参道全域を含む)は三脚・一脚・脚立・ストロボが禁止です。撮影は第2拝観所西端区域を利用し、一人一脚・一器材で譲り合うよう求められています。無人の器材による場所取りも遠慮するよう書かれています。
まとめ|日程と3つの言葉
- ★お松明は3月1日〜14日の毎夜。日付は固定
- ★19時・10本・約20分が基本(3月1日〜11日と13日)
- ★3月12日は19時半・11本・約45分
- ★3月14日は18時半・10本・約10分。欄干に横一列10本が並ぶ
- ★行法としてのお水取りは12日の後夜。13日午前1時過ぎに行列が石段を下りる
- ★閼伽井屋は当役の者以外は入ることもうかがうこともできない
- ★次第香水の残り水は、満行後の毎月18日に二月堂受納所で一般に頒布される
- ★12日は入場規制あり。局の聴聞も部外者は入れない
- ★12日以外なら局に自由に入れる
- ★三脚・一脚・脚立・ストロボは禁止
- ★境内に参拝者用駐車場はない
- ★何年続いているかについての記述は、東大寺のページにない
この記事の情報は2026年10月26日時点のものです。東大寺公式の「お松明」「注意事項」「お水取り」を確認しました。具体的な見学場所の案内、修二会が何年続いているか、一度も途切れていないかどうかについては、確認したページのいずれにも記載がありませんでした。時刻と本数は東大寺が公表している内容です。
