長崎くんちは毎年出る町が違います。「去年見たコッコデショを今年も」とはいきません。
長崎市内には58の踊町があり、7つの組に分かれています。 当番は7年に一度。主催者の長崎伝統芸能振興会が令和8年から令和14年まで7年分の出演町を公開しているので、どの年に何が見られるかは先まで分かります。この記事はその一覧と、演し物の種類を整理します。
3分で説明すると
- ★「58の踊町があり7つの組に区分」「当番は7年に一度」と振興会が明記
- 2026年(令和8年)は6ヶ町|今籠町・油屋町・元船町・上町・鍛冶屋町・筑後町
- ★2027年(令和9年)は7ヶ町|馬町・東濵町・八坂町・銅座町・築町・湊町・広馬場町
- 全町に「傘鉾」が付く。傘鉾+もう1つが各町の演し物
- ★町ごとに演し物はおおむね決まっている(紺屋町は本踊、八坂町は川船など)
- 2026年はコッコデショ(上町)と龍踊(筑後町)が同じ年に出た
- 令和8年〜令和14年の7年分の出演町が公開済み。先の年まで分かる
踊町とは何か
長崎くんちは長崎の氏神諏訪神社の秋季大祭です。寛永11年(1634年)に始まったとされ、昭和54年に国指定重要無形民俗文化財になりました。
この祭で奉納踊を出す町が踊町です。長崎市内には58の踊町があり、7つの組に区分されています。1組ずつ順番に回ってきて、その年に当たった組の町が演し物を奉納します。
だから毎年メンバーが入れ替わります。これが長崎くんちの性格を決めています。同じ演し物を見たいなら、その町が回ってくる年を待つことになります。
今年と来年の踊町
2026年(令和8年)|6ヶ町
| 踊町 | 演し物 |
|---|---|
| 今籠町 | 傘鉾・本踊 |
| 油屋町 | 傘鉾・川船 |
| 元船町 | 傘鉾・唐船祭 |
| 上町 | 傘鉾・上町コッコデショ |
| 鍛冶屋町 | 傘鉾・七福神寳船 |
| 筑後町 | 傘鉾・龍踊 |
長崎くんちで最も知られるコッコデショ(上町)と龍踊(筑後町)が同じ年に揃ったのが2026年でした。
2027年(令和9年)|7ヶ町
| 踊町 | 演し物 |
|---|---|
| 馬町 | 傘鉾・本踊 |
| 東濵町 | 傘鉾・竜宮船 |
| 八坂町 | 傘鉾・川船 |
| 銅座町 | 傘鉾・南蛮船 |
| 築町 | 傘鉾・御座船・本踊 |
| 湊町 | 演し物の記載なし |
| 広馬場町 | 演し物の記載なし |
船の演し物が4つ入る年です(竜宮船・川船・南蛮船・御座船)。築町だけ「御座船・本踊」で2つあります。
湊町と広馬場町は、2026年10月の時点で演し物名が発表されていません。
7年周期の仕組み
振興会の「長崎くんちとは」のページに、仕組みがはっきり書かれています。
「現在、長崎市内には58の踊町があり、7つの組に区分されています。奉納踊を出す当番は7年に一度回ってきます」
つまり58町を7組に分け、1組ずつ毎年出るという構造です。年によって町数が6〜11と違うのは、組ごとに属する町の数が違うからです。
ただし「踊町と演し物」のページのほうには、この説明がありません。 踊町を調べて最初に開くのはそちらなので、仕組みが分からないまま一覧だけを見ることになります。
一覧からも周期が読み取れる
出演町の一覧には、各年の町について前回の出演年が併記されています。
- 令和9年の町 ← 平成29年に出演(7年前ではなく10年前。間に中止年があった可能性)
- 令和11年の町 ← 令和元年に出演
- 令和14年の町 ← 令和7年に出演(7年前)
7年分(令和8年〜令和14年)が並べてあること自体が、7年で一巡する設計を示しています。
7年分の一覧はこうなっています。
| 年 | 踊町 |
|---|---|
| 令和8年(2026) | 今籠町/油屋町/元船町/上町/鍛冶屋町/筑後町 |
| 令和9年(2027) | 馬町/東濵町/八坂町/銅座町/築町/湊町/広馬場町 |
| 令和10年 | 小川町/大黒町/椛島町/出島町/本古川町/東古川町/紺屋町/伊勢町/八百屋町/恵美須町/炉粕町 |
| 令和11年 | 今博多町/魚の町/玉園町/江戸町/籠町/古町/桜町/勝山町 |
| 令和12年 | 桶屋町/船大工町/栄町/本石灰町/丸山町/万屋町/出来大工町/大井手町/八千代町 |
| 令和13年 | 興善町/八幡町/万才町/西濵町/麹屋町/銀屋町/五嶋町 |
| 令和14年 | 新橋町/諏訪町/新大工町/金屋町/榎津町/西古川町/賑町 |
年によって町の数が違います。 令和10年は11ヶ町、令和13年は7ヶ町。6〜11ヶ町の幅があります。
町ごとの演し物は固定か
明記はされていませんが、一覧を前回と比べるとおおむね繰り返されています。
| 町 | 前回 | 今回 |
|---|---|---|
| 紺屋町 | 平成30年 傘鉾・本踊 | 令和10年 傘鉾・本踊 |
| 本古川町 | 平成30年 傘鉾・御座船 | 令和10年 傘鉾・御座船 |
| 築町 | 平成29年 傘鉾・御座船・本踊 | 令和9年 傘鉾・御座船・本踊 |
| 八坂町 | 平成29年 傘鉾・川船 | 令和9年 傘鉾・川船 |
町と演し物はほぼ対応しているということです。「コッコデショを見たいなら上町が出る年」という探し方が成り立ちます。
ただし例外もあります。大黒町は平成30年が「唐船祭」、令和10年が「唐人船」と表記が違います。年によって演し物名が変わる場合があるということです。
演し物の種類
一覧に出てくる演し物を性格で分けると、こうなります。
傘鉾|全町に付く
すべての踊町の演し物に「傘鉾」が入っています。 2026年も2027年も例外がありません。
「傘鉾パレード」という行事もあり、9月下旬に告知されています。振興会のコラムの第1回も「傘鉾のはなし」です。踊町の看板にあたるものだと考えられます。
船もの|川船・唐船・南蛮船・竜宮船・御座船
一覧で最も数が多い系統です。2027年は竜宮船(東濵町)・川船(八坂町)・南蛮船(銅座町)・御座船(築町)の4つ。
長崎は港町なので、船の演し物が多いのがこの祭の特徴です。唐船・南蛮船という名前からは、貿易港だった歴史が見えます。
龍踊とコッコデショ
長崎くんちで最も知られる2つです。2026年は龍踊が筑後町、コッコデショが上町でした。
演し物の一覧には「上町コッコデショ」と町名付きで書かれています。コッコデショを出す町が複数あるということかもしれませんが、説明はありません。
→ 長崎くんちの龍踊りとは|龍の大きさと人数・見る場所
→ コッコデショとは|長崎くんちの太鼓山と掛け声の意味
本踊とその他
本踊(ほんおどり)は日本舞踊系の演し物です。2026年は今籠町、2027年は馬町と築町。
ほかに2026年は七福神寳船(鍛冶屋町)がありました。
なお演し物の種類の定義や意味は、「踊町と演し物」のページには書かれていません。長崎くんちのサイトには「ミニ辞典」という別ページがあるので、用語の意味はそちらで確認できる見込みです。
どの踊町を狙って見るか
選び方は3つあります。
演し物で選ぶ
龍踊かコッコデショを見たいなら、その町が出る年に行く。2026年は両方揃いましたが、毎年そうとは限りません。
出演順で選ぶ
踊町は30分おきに1町ずつ出発します。1つの踊場にいれば全町を順に見られるので、狙った町だけ見て帰ることもできます。2026年の前日なら、筑後町の龍踊は諏訪神社9:30、中央公園10:40、お旅所11:40でした。
庭先回りで追う
踊町は所定の踊場を済ませたあと、町なかを回ります。無料で、「長崎くんちナビ」で現在位置が分かります。桟敷席が取れなくても演し物は見られます。
→ 長崎くんち2027のスケジュール|3日間の違いと時刻表の読み方
過去の踊町を調べる
「踊町と演し物」のページには、各年の町について前回の出演年が併記されています。令和9年の町なら平成29年、令和11年の町なら令和元年、令和14年の町なら令和7年です。
つまりこのページだけで「前回いつ出たか」までたどれます。写真も載っていて、2026年のページの写真は平成28年出演時のものです。
それより前を調べたい場合は、長崎くんちのサイトのリンク集から関連サイトをたどる形になります。
見たい演し物が決まったら、その町が出る年に行くことになります。日程は毎年10月7日〜9日で固定なので、年さえ決まれば宿は先に押さえられます。2027年は後日(10月9日)が土曜です。
よくある質問
Q. 2027年に出演する踊町はどこですか
馬町(本踊)・東濵町(竜宮船)・八坂町(川船)・銅座町(南蛮船)・築町(御座船・本踊)・湊町・広馬場町の7ヶ町です。湊町と広馬場町の演し物はまだ発表されていません。
Q. 踊町は何年に一度回ってきますか
7年に一度です。振興会の「長崎くんちとは」に「長崎市内には58の踊町があり、7つの組に区分されています。奉納踊を出す当番は7年に一度回ってきます」と書かれています。
Q. 有名な踊りは何ですか
龍踊(じゃおどり)とコッコデショです。2026年は龍踊が筑後町、コッコデショが上町でした。
Q. 踊りが有名な町はどこですか
演し物は町ごとにおおむね決まっています。龍踊の筑後町、コッコデショの上町、川船の八坂町などです。
Q. 毎年同じ町が出るのですか
違います。毎年入れ替わります。2026年は6ヶ町、2027年は7ヶ町。年によって6〜11ヶ町の幅があります。
Q. 傘鉾とは何ですか
すべての踊町の演し物に付きます。「傘鉾パレード」という行事があり、振興会のコラムの第1回も「傘鉾のはなし」です。意味の解説はサイト内のミニ辞典にある見込みです。
Q. スケジュールはどうなっていますか
毎年10月7日〜9日です。踊町が30分おきに1町ずつ出発し、踊場を順に回ります。2026年の前日は朝7時開始でした。
まとめ|踊町の見方
- ★58の踊町が7つの組に区分され、当番は7年に一度
- 2026年=6ヶ町(今籠町・油屋町・元船町・上町・鍛冶屋町・筑後町)
- ★2027年=7ヶ町(馬町・東濵町・八坂町・銅座町・築町・湊町・広馬場町)
- 年によって6〜11ヶ町と数が違う
- ★全町に傘鉾が付く。傘鉾+もう1つが各町の演し物
- 町と演し物はおおむね対応している(紺屋町=本踊、八坂町=川船など)。ただし表記が変わる例もある
- 2027年は船の演し物が4つ(竜宮船・川船・南蛮船・御座船)
- 仕組みは「長崎くんちとは」のページに書かれている(「踊町と演し物」のページにはない)
→ 長崎くんちとは|歴史と「くんち」の意味・どんな祭りか
→ 長崎くんちの桟敷席2027|4つの踊場の位置・料金・座席表
この記事の情報は2026年10月20日時点で、長崎くんち公式サイト(長崎伝統芸能振興会)の「長崎くんちとは」「踊町と演し物」「どこで観られる?」とトップページを確認したものです。踊町と演し物の一覧はサイトの掲載内容で、令和9年以降は一部の町に演し物名の記載がありません。最新は主催者の発表をご確認ください。
