郡上おどりの徹夜おどりは8月13日から16日の4夜。20時から翌朝4時または5時まで踊り続けます。
「本当に朝まで踊るのか」とよく聞かれますが、答えは踊ります。しかも始まりの曲と終わりの曲が決まっている進行があります。この記事は、郡上おどりの記録から徹夜おどりの中身と、何時に行って何時に帰るかを整理します。
3分で説明すると
- 8月13〜16日の4夜。盂蘭盆会の行事。日付は毎年固定
- 20:00開始。終わりは13日・16日が翌4:00、14日・15日が翌5:00(2026年)
- ★20時に鳴り物なしの「古調かわさき」で始まり、明け方の「まつさか」で終わる
- 音頭取りと囃子方は3交代。「まつさか」以外の9曲を回す
- 会場は4夜で入れ替わる(13・15日は橋本町〜新町、14日は新町〜橋本町、16日は本町)
- 郡上おどり全体で毎年30万人以上。その山がこの4夜
- ★駐車場・シャトルバス・交通規制は観光協会の日程ページに載っていません。行く年の案内で確認が要ります
徹夜おどりとは何か
郡上おどりは全30夜ありますが、そのうち4夜だけ朝まで踊ります。それが徹夜おどりです。
8月13〜16日の4夜
盂蘭盆会(うらぼんえ)の行事です。お盆に合わせているので日付が動きません。ほかの26夜は町内の縁日と曜日の並びで毎年変わりますが、この4夜だけは毎年8月13日から16日です。
2027年も8月13日(金)・14日(土)・15日(日)・16日(月)になります。土日が真ん中に入る並びです。
1925年に始まった
400年の歴史がある郡上おどりですが、徹夜で踊る形になったのは1925年(大正14年)以降です。郡上市の資料にそう記録されています。
その数年前、大正7〜8年には警察署の干渉と大火が重なって3年間中止になっていました。1922年(大正11年)に郡上踊保存会が組織され、1923年に警察署長の承認を得て、その2年後に徹夜の形になっています。中断から立て直した直後に生まれた形ということになります。
何時から何時までか
開始はどの夜も20時。終わりが日によって違います。
日によって終わりが1時間違う
| 日 | 曜日(2026年) | 時間 |
|---|---|---|
| 8月13日 | 木 | 20:00〜翌4:00 |
| 8月14日 | 金 | 20:00〜翌5:00 |
| 8月15日 | 土 | 20:00〜翌5:00 |
| 8月16日 | 日 | 20:00〜翌4:00 |
真ん中の2夜が1時間長い構成です。郡上市の資料は進行の終わりを「朝5時に朝の挨拶で終わる」と書いているので、5時まで踊る14日・15日が本来の形で、前後の2日が1時間短いという見方になります。
なお2027年の時間はまだ出ていません。例年どおりなら同じ並びですが、発表を待つ必要があります。
会場も4夜で入れ替わる
郡上おどりは会場が一晩に1カ所で、日によって町内を移動します。徹夜おどりも同じです。
- 8月13日|橋本町〜新町
- 8月14日|新町〜橋本町
- 8月15日|橋本町〜新町
- 8月16日|本町
13日から15日は同じ通りで向きが変わるだけですが、16日だけ本町に移ります。郡上市の資料によると、踊屋台は旧八幡町役場前から通りの中央へ曳いて設置されます。
→ 郡上おどり2027の日程|30夜のどの日に行くか・会場の移り方
本当に朝まで踊るのか
踊ります。しかも行き当たりばったりではなく、進行の型があります。郡上市の資料に記録されている流れです。
鳴り物なしの古調かわさきで始まる
午後8時に保存会が踊屋台に上がり、鳴り物なしの「古調かわさき」で始めます。
古調かわさきは10曲の中でいちばん古い形で、いまの「かわさき」は大正時代にこれをもとに改変されたものです。その原型を、太鼓も三味線も笛も入れずに踊る。これが徹夜おどりの開始の合図です。
20時ちょうどに行く価値があるのはこの一点です。あとから来てもこの場面には間に合いません。
囃子方は3交代
9時間踊り続けるので、音頭取りと囃子方は3交代で務めます。演奏されるのは「まつさか」以外の9曲です。
つまり夜通し同じ人が演奏しているわけではありません。交代のタイミングで音の雰囲気が変わります。深夜に人が減ってからのほうが、音頭取りの声がよく通ります。
明け方のまつさかで終わる
最後の1曲が「まつさか」です。郡上市の資料は「明け方に『まつさか』を踊り、朝5時に朝の挨拶で終わる」としています。
「まつさか」は9曲の回しには入りません。終わりのためだけの曲です。歌詞は郡上名所案内になっていて、町の地名が出てきます。
だから最後まで残る意味があるのがこの祭です。途中で帰ると「まつさか」は聞けません。
初めてなら何時に行って何時に帰るか
体力と移動手段で3つに分かれます。
20:00〜22:30|入口だけ見る。 開始の古調かわさきを見て、人がいちばん多い時間帯を体験して帰る形です。通常の夜と同じ長さなので、翌日に響きません。初めてならこれで十分です。
20:00〜翌2:00|深夜まで。 人が減って踊りやすくなる時間帯まで残る形です。郡上おどりは「踊るおどり」と呼ばれていて、輪に入ってこそなので、混雑が落ち着く深夜のほうが実は踊れます。ただし宿か車がないと詰みます。
20:00〜翌5:00|通す。 「まつさか」と朝の挨拶まで見る形です。9時間立ち続けることになるので、途中で座れる場所の確保が前提になります。
判断の分かれ目は「泊まる場所があるか」です。通しで踊るなら寝る場所は要りませんが、終わったあとに寝る場所が要ります。
仮眠・休憩はどうするか
仮眠所についての案内は見つかりませんでした。 観光協会の日程ページにも記載がありません。
現実的な選択肢は3つです。
町なかに宿を取る。 郡上八幡の町なかなら会場から歩けます。途中で戻って休み、また出るという使い方ができるのが最大の利点です。ただし徹夜おどりの4夜は宿が最も埋まる期間です。
車で来て車内で休む。 駐車場の場所と、車中泊が認められているかは案内に書かれていません。確認が要ります。
日帰りで入口だけ。 22時台に帰れば休憩は要りません。
→ 郡上踊りの宿泊2027|徹夜おどりに宿は要るか・駐車場とアクセス
持ち物
主催者が明示している持ち物は下駄だけです。あとは9時間屋外にいる前提で考えるところになります。
下駄は履き慣らしてから
観光協会は「踊りの調子を高める特徴がある」として下駄の用意を勧めています。郡上おどりは下駄の音も踊りの一部だからです。町のげた屋では好みの鼻緒を選んで、その場で自分用の下駄を作ってもらえます。
ただし徹夜で履くなら話は別です。初めて履く下駄で9時間は現実的ではありません。履き慣らすか、替えの靴を持つかになります。
浴衣は必須ではない
観光協会は「踊りに必要な衣装はなく、誰でも気軽に参加できる」としています。浴衣でなくても輪に入れます。町には浴衣のレンタル店もあります。
8月中旬の夜から朝までなので、水分と、明け方の冷えに備えるものが要ります。踊り続けるので着替えも効きます。
トイレとコンビニ
トイレとコンビニの場所について、公式の案内は見つかりませんでした。
分かっているのは次の点です。会場は郡上八幡の町なかの通りで、商業施設の中ではありません。そして深夜から明け方まで続きます。
郡上八幡は人口規模の小さい町です。深夜に開いている店の数は都市部と同じには考えられません。行く前に観光協会(0575-67-0002)で確認するか、必要なものは持って入るほうが確実です。
駐車場とシャトルバス
ここも観光協会の日程ページには記載がありません。交通規制の案内も同じページにはありません。
分かっているのは会場の条件だけです。会場は町なかの通りそのものなので、車で会場の近くまでは行けません。踊屋台を通りの中央に曳いて設置する形なので、その通りは通行できなくなります。
郡上八幡には観光駐車場がありますが、徹夜おどりの4夜に臨時駐車場やシャトルバスが出るかどうかは、行く年の案内で確認することになります。郡上八幡観光協会(0575-67-0002)が問い合わせ先です。
なお通常の夜であれば、8月8日は郡上八幡駅前が会場になる日です(越美南線開通記念祭)。この日だけは駅を降りてすぐが会場になります。
帰りの足
終わるのが朝4時か5時なので、公共交通で帰るなら始発を待つことになります。
長良川鉄道の始発の時刻について、この記事では確認できていません。 行く年のダイヤで確認してください。
考え方としては3つです。
- 通しで踊って始発で帰る|終わってから駅まで歩く。待ち時間がどれだけあるかは要確認
- 深夜に切り上げて車で帰る|運転する人の体力が条件になる
- 町なかに泊まる|終わってそのまま寝られる。帰りの足を考えなくていい
徹夜おどりで最も読みにくいのが帰りです。宿を取る価値はここにあります。
白鳥おどりの徹夜おどりとの違い
同じ郡上市内にもうひとつ徹夜おどりがあります。白鳥町の白鳥おどりです。検索で混ざるので整理しておきます。
| 郡上おどり(八幡町) | 白鳥おどり(白鳥町) | |
|---|---|---|
| 徹夜おどり | 8月13〜16日の4夜 | 8月13〜15日の3夜 |
| 終了時刻 | 翌4:00または5:00 | 全日とも翌4:00 |
| 会場 | 橋本町〜新町/本町 | 13日 新栄町/14日 駅前通り/15日 橋本町 |
| 期間(令和6年度) | 7月13日〜9月7日 | 7月20日〜9月21日 |
| おどり納め | 9月上旬 | 8月24日 |
違いをひとつ挙げると、白鳥おどりは徹夜が3夜で、終わりは全日とも朝4時です。郡上おどりのように5時まで踊る夜はありません。
また白鳥には宝暦義民太鼓が関わる行事があります。発祥祭(7月20日)、徹夜おどりの14日、そして15日は義民の日の行事として実施されています。
さらに白鳥には拝殿踊りという別の踊りもあります。7月9日の長滝白山神社の発祥祭から9月22日の白鳥神社まで、白山神社や貴船神社などで行われ、曜日にかかわらず20時〜22時です。
※日程は令和6年度(2024年)の岐阜県資料によるものです。
よくある質問
Q. 2027年の徹夜踊りはいつですか
8月13日(金)・14日(土)・15日(日)・16日(月)です。盂蘭盆会に合わせているので日付は毎年固定です。時間は2027年ぶんがまだ発表されていません。
Q. 本当に朝まで踊るのですか
踊ります。20時に鳴り物なしの「古調かわさき」で始まり、音頭取りと囃子方が3交代で9曲を回し、明け方に「まつさか」を踊って朝の挨拶で終わります。
Q. 駐車場はどこにありますか
観光協会の日程ページには記載がありません。会場が町なかの通りそのものなので、車で近くまでは行けません。行く年の案内を観光協会(0575-67-0002)で確認してください。
Q. 郡上白鳥徹夜踊りはいつですか
8月13〜15日の3夜で、いずれも20時から翌朝4時までです(令和6年度の岐阜県資料)。郡上おどりの徹夜は4夜なので、日数も終了時刻も違います。
Q. 郡上踊りと白鳥踊りの違いは何ですか
別の町の別の盆踊りです。郡上おどりは八幡町で7月中旬〜9月上旬、白鳥おどりは白鳥町で7月下旬〜9月下旬。徹夜は郡上が4夜、白鳥が3夜です。
Q. 初めてなら何時まで居ればいいですか
20時の開始を見て22時半ごろ帰る形なら、通常の夜と同じ長さです。踊りたいなら人が減る深夜のほうが輪に入りやすくなります。
Q. 下駄は必要ですか
観光協会は用意を勧めていますが必須ではありません。ただし履き慣れない下駄で9時間は現実的ではないので、替えの靴を考えてください。
まとめ|徹夜おどりの押さえ方
- 8月13〜16日の4夜。盂蘭盆会なので日付は固定
- 20:00開始/13・16日は翌4:00、14・15日は翌5:00まで
- ★20時の古調かわさき(鳴り物なし)と明け方のまつさかが始まりと終わり。どちらも遅れると見られない
- 囃子方は3交代。深夜は人が減って踊りやすくなる
- 会場は4夜で入れ替わる。16日だけ本町
- 初めてなら20:00〜22:30で十分。通しなら9時間立つ前提
- ★駐車場・シャトルバス・交通規制・トイレは公式の日程ページに記載なし。観光協会(0575-67-0002)で確認
- 白鳥おどりの徹夜は3夜・全日4時まで。別の町の別の祭
徹夜おどりでいちばん読みにくいのが帰りです。終わるのが朝4〜5時なので、町なかに泊まれれば終わってそのまま休めます。日付が動かない4夜なので、先に押さえられます。
この記事の情報は2026年10月20日時点で、郡上八幡観光協会の「令和8年度(2026)郡上おどり日程」「郡上おどり」の各ページ、郡上市「歴史的風致維持向上計画」第2章(郡上踊にみる歴史的風致)、岐阜県観光連盟の郡上おどりのページ、岐阜県の発表資料(郡上おどり・白鳥おどりPRキャラバン隊)を確認したものです。時間と会場は令和8年度(2026年)の実績、白鳥おどりの日程は令和6年度(2024年)の資料によるもので、2027年は主催者の発表をご確認ください。
