葵祭は毎年5月15日です。曜日では動きません。
見るうえで押さえるのは2つです。行列は京都御所を10時30分に出て上賀茂神社に15時30分に着くこと。そして先頭から最後まで通過するのに1時間弱かかることです。
3分で説明すると
- 日程は毎年5月15日(2026年は金曜)
- 行列(路頭の儀)は京都御所10:30 → 下鴨神社11:40着・14:20発 → 上賀茂神社15:30着
- ルートは約8キロ。総勢500余名・馬36頭・牛4頭
- 有料観覧席は京都御苑と下鴨神社参道の2か所だけ。一般席は5,000〜6,500円
- 雨天順延。判断は前日18時頃。16日も雨なら中止
- 前儀が5月1日・3日・4日・5日・12日にある
葵祭はいつか
毎年5月15日です。下鴨神社(賀茂御祖神社)と上賀茂神社(賀茂別雷神社)の例祭で、旧称は「賀茂祭」です。
起源は約1500年前とされ、京都市観光協会は欽明天皇(在位539〜571)の頃に『賀茂旧記』の伝えるかたちで始まったと説明しています。弘仁10年(819年)には、律令制度で最も重要な恒例祭祀に準じて行う国家的行事になりました。
「葵祭」という呼び名は江戸時代からです。御簾から牛車・勅使・衣冠・牛馬まで、すべてフタバアオイの葉で飾るようになったことによります。歴史は 葵祭の歴史 にまとめました。
現在行われている儀式は路頭の儀と社頭の儀です。路頭の儀が行列、社頭の儀が神社で行われる神事です。
路頭の儀のルート
行列は京都御所から下鴨神社を経て上賀茂神社まで、約8キロを進みます。
京都御所(建礼門前)を出発
出発は建礼門前です。そこから堺町御門 → 丸太町通 → 河原町通と進みます。
京都御苑には有料観覧席があります。出発地点なので、行列がそろった状態を正面から見られる場所です。
下鴨神社で社頭の儀
下鴨神社に着くと社頭の儀が行われます。勅使が御祭文を奏上して御幣物を奉納し、御馬の牽き回しと舞人による「東遊(あずまあそび)」が奉納されます。
ここで約2時間40分とどまります。11時40分に着いて14時20分に出発します。参道には有料観覧席があります。
上賀茂神社へ
下鴨神社を出たあとは下鴨本通 → 洛北高校前 → 北大路通 → 北大路橋 → 賀茂川堤を通って上賀茂神社へ向かいます。
この区間を、京都市観光協会は「賀茂川堤」、上賀茂神社は「加茂街道を北上」と書いています。同じ道のことです。上賀茂神社に有料観覧席はありません。上賀茂神社でも社頭の儀が行われ、ここが終点です。
各地点の通過時刻の目安
観光協会が出している時刻は「行列先頭の通過予定時刻」です。先頭が通ってから最後が通り過ぎるまで1時間弱かかります。
| 地点 | 先頭の通過予定 | 備考 |
|---|---|---|
| 京都御所 | 10:30 | 出発。建礼門前 |
| 下鴨神社 | 11:40 到着 | 社頭の儀 |
| 下鴨神社 | 14:20 出発 | 約2時間40分とどまる |
| 洛北高校前 | 14:40 | |
| 北大路橋 | 14:55 | 賀茂川堤に入る手前 |
| 上賀茂神社 | 15:30 到着 | 終点。社頭の儀 |
この表の意味は「どこで見ても1時間弱で見終わる」ということです。8キロを歩いて追いかける祭ではなく、1か所で待って見る祭です。
終点の上賀茂神社では社頭の儀が行われます。上賀茂神社は祭儀の終了予定を午後6時としていますので、15時30分の到着から2時間半ほど神事が続くことになります。
どこで見るのがいいか
選択肢は大きく4つです。
京都御苑|出発地点で10:30
行列がそろった状態を見られる唯一の場所です。有料観覧席があります。ただし席の入場締切が午前10時で、出発の30分前に閉まります。
下鴨神社の参道|11:40の到着と14:20の出発
有料観覧席があります。到着と出発の2回、行列が通ります。参道は森林内で、溝や勾配のある地形です。
賀茂川堤(加茂街道)|14:55以降
下鴨神社から上賀茂神社へ向かう途中の区間です。順路には「賀茂川堤」と書かれています。一般に加茂街道と呼ばれる区間がここにあたります。有料観覧席はありません。
上賀茂神社|終点の15:30
終点で社頭の儀が行われます。有料観覧席はありません。 最寄りは市バス4系統「上賀茂神社前」です。
有料観覧席が置かれるのは前の2つだけです。ここが判断の軸になります。座って解説つきで見たいなら京都御苑か下鴨神社、立って自由に見たいなら賀茂川堤か上賀茂神社という分かれ方です。
時刻も違います。午前に見たいなら京都御苑(10:30)か下鴨神社(11:40)、午後なら下鴨神社の出発(14:20)以降です。場所ごとの比較は 葵祭をどこで見るか にまとめています。
有料観覧席の場所と値段
設置されるのは京都御苑と下鴨神社参道の2か所です。全席指定で、全席に公式ガイドブック・オーディオガイド・観覧記念符・手提バッグが付きます。
席種と値段
| 場所・席種 | 最前列 | 2列目以降 |
|---|---|---|
| 京都御苑 ロイヤルシート | 20,000円 | 18,000円 |
| 京都御苑 一般席 | 6,500円 | 5,000円 |
| 下鴨神社 まなび席 | 10,500円 | 8,500円 |
| 下鴨神社 一般席 | 6,500円 | 5,000円 |
※令和8年(2026年)分・1席・税込。京都御苑には車いす席(最前列6,500円/2列目以降5,000円)もあります。
ロイヤルシートと まなび席には専属講師による解説が付きます(ロイヤルは日本語と英語、まなび席は日本語)。ロイヤルシートには記念扇子と葵桂も付きます。
買い方と、3つの注意点
注意点が3つあります。
- 座席は選べません。 申込順にコンピューターが割り当て、A列が最前列です
- 入場締切は京都御苑が午前10時、下鴨神社参道が午前11時。遅れても払い戻しはありません
- 決済が完了したら変更・キャンセルはできません
個人の販売開始は令和8年の場合4月1日(水)午前10時でした。インターネット(ぴあ)とセブン-イレブン(Pコード 659-945)で買えます。一度に買えるのは9枚までです。席ごとの違いは 葵祭の有料観覧席 で比べています。
無料で見られる場所
無料で見られる場所の案内はない
先に書いておきます。観光協会は無料で見られる場所の案内を出していません。 有料観覧席の案内はありますが、無料観覧スポットの一覧はありません。
ただし行列は公道を8キロ進みます。有料席が置かれているのは京都御苑と下鴨神社参道の2か所だけなので、それ以外の沿道は無料で見られる区間ということになります。
案内から読み取れるのは次の点です。
- 京都御苑は行列が通る堺町御門以外の門からも出入りできます
- 下鴨神社から上賀茂神社までの下鴨本通・北大路通・賀茂川堤は公道です
- 閑院宮邸跡収納展示館は入場料無料で、葵祭開催日は臨時開館します(9:00〜16:00・京都御苑内)
場所ごとの時刻と混雑は 葵祭をどこで見るか に整理しました。
5月15日は日付が固定で、行列は午前10時30分に動き出します。京都御苑席の入場締切は午前10時なので、朝から京都市内にいる前提になります。
斎王代とは
行列の中でもっとも目を引くのが斎王代です。
平安時代には内親王が「斎王」として祭に奉仕していました。これが鎌倉時代に途絶えます。
そして昭和31年(1956年)、葵祭を盛り上げようと市民から斎王代が選ばれ、女人列が復活しました。未婚の市民女性から選ばれるので「斎王代」=斎王の代わりと呼ばれます。
装束は五衣裳唐衣(いつつぎぬものからぎぬ)、俗にいう十二単です。腰輿(およよ)という輿に乗り、供奉者にかつがれて進みます。
前儀として5月4日に「斎王代禊の儀」があり、十二単に小忌衣をつけた斎王代と女別当など50余名の女人列が身を清めます。この儀式は上賀茂神社と下鴨神社が毎年交互に行います。選ばれ方や費用は 葵祭の斎王代 に詳しく書きました。
行列の構成
行列は総勢500余名・馬36頭・牛4頭・牛車2基・輿1台です。下鴨神社は「およそ1キロメートルの行列」と書いています。市中を進む全行程が8キロで、行列そのものの長さが約1キロということです。
行列は本列と斎王代列に分かれます。
本列は勅使を中心にした列です。乗尻(左右各3騎)、検非違使志、検非違使尉、山城使、御幣櫃、内蔵寮史生、馬寮使、牛車、御馬2頭、和琴(銘は「河霧」)、舞人6騎、陪従7騎、内蔵使、近衛使代(勅使代)、牽馬、そして風流傘2基が本列の始めと結びに立ちます。
斎王代列は命婦、女嬬、斎王代、騎女6騎、蔵人所陪従、牛車、釆女で構成されます。
本列と斎王代列それぞれの人数は出ていません。 ただ斎王代列が後ろなので、先頭が通ってから30分以上待つと斎王代が来るという目安になります(先頭から最後まで1時間弱)。
どの神社がどう関わるかは 葵祭の神社 にまとめています。
交通規制
行列は公道を8キロ進むので、沿道に規制がかかります。
観光協会は交通規制の確認先として京都府警察のホームページと国民公園協会・京都御苑のホームページを案内しています。この記事では規制の中身は確認していませんので、車で動く場合はこの2つをご確認ください。
駐車場については案内があります。
- 下鴨神社は当日、貸切バスと一般乗用車の駐車ができません
- 京都御苑の乗用車は中立売駐車場または清和院駐車場。中立売駐車場は乗用車専用でバスは入れません
- 当日の貸切バスは今出川口から入るバス専用臨時駐車場
公共交通の最寄りは、京都御苑が地下鉄丸太町駅(出入口は間ノ町口と出水口が便利)、下鴨神社が京阪「出町柳」駅(5番出口)、上賀茂神社が市バス4系統「上賀茂神社前」です。規制の詳細は 葵祭の交通規制 にまとめます。
雨で順延になった場合
葵祭は雨天順延です。 中止ではなく翌日に延びます。
判断は前日18時頃
- 5月15日が雨天または荒天なら、行列は16日に順延
- 16日も雨天または荒天なら中止
- 判断は前日18時頃。京都観光NaviのホームページとSNSで発表されます
順延でも券の払い戻しはない
有料観覧席の扱いが重要です。
- 順延の場合、券は16日にそのまま使えます。払い戻しはできません
- 両日とも行列が行われなかった場合を除き、料金の払い戻しはありません
- 払い戻しは購入場所でのみ。発券手数料・配送手数料は返金対象外
つまり15日と16日の両日を空けておけるかどうかが、有料席を買う条件になります。16日に動けない人は、券が無駄になる可能性を見込むことになります。
よくある質問
Q. 葵祭はいつですか。
A. 毎年5月15日です。曜日で動きません。雨天の場合は16日に順延されます。
Q. 行列は何時にどこを通りますか。
A. 先頭の通過予定は京都御所10:30 → 下鴨神社11:40着・14:20発 → 洛北高校前14:40 → 北大路橋14:55 → 上賀茂神社15:30着です。先頭から最後まで1時間弱かかります。
Q. 5月15日以外に見るものはありますか。
A. 前儀があります。5月1日が賀茂競馬足汰式(上賀茂神社)、5月3日が流鏑馬神事(下鴨神社)、5月4日が斎王代禊の儀(両社が交互)、5月5日が賀茂競馬(上賀茂神社・競馬会の儀13時から、競駈は14時頃から)と歩射神事(下鴨神社)、5月12日が御蔭祭(下鴨神社)です。
Q. 有料観覧席はどこにありますか。
A. 京都御苑と下鴨神社参道の2か所だけです。上賀茂神社にはありません。
Q. 行列はどのくらいの規模ですか。
A. 総勢500余名・馬36頭・牛4頭・牛車2基・輿1台で、ルートは約8キロです。
まとめ|葵祭の日程とルート
- 日程は毎年5月15日。下鴨神社と上賀茂神社の例祭
- 行列は京都御所10:30 → 下鴨神社11:40着/14:20発 → 上賀茂神社15:30着
- ルートは約8キロ。1か所で1時間弱待てば全部見られる
- 有料観覧席は京都御苑と下鴨神社参道の2か所。一般席5,000〜6,500円、販売開始は4月1日
- 入場締切は京都御苑10:00・下鴨11:00。座席は選べない
- 雨天順延。順延でも券は払い戻しなし。15日と16日を空けられるかが条件
- 前儀が5月1・3・4・5・12日にある
行列は午前10時30分に動き出し、京都御苑席の入場は午前10時で締め切られます。順延に備えて16日も空けるなら、宿は2泊で考えることになります。
→ 葵祭はどこで見る?|無料で見られる場所と通過時刻
→ 葵祭の有料観覧席|京都御苑と下鴨神社の違い
→ 葵祭の斎王代とは|選ばれ方と費用・斎王との違い
→ 葵祭の歴史|賀茂祭から葵祭へ
→ 葵祭の神社|下鴨神社と上賀茂神社
→ 葵祭の交通規制|沿道と駐車場
この記事の情報は2026年10月20日時点で、京都市観光協会の葵祭ページ(「どんな祭?」「行ってみよう!」「有料観覧席のご案内」「深く知る」「よくある質問」)、下鴨神社「賀茂祭(葵祭)のご案内」、上賀茂神社「賀茂祭」を確認したものです。時刻・料金・販売日は令和8年(2026年)の案内で、料金は1席・税込です。公式は無料観覧場所の案内を出していません。交通規制の中身は確認していません。2027年の日程・料金・販売日は京都市観光協会の発表をご確認ください。
