おわら風の盆には、日によって始まる時刻が違うという落とし穴があります。
9月1日と2日は17時から23時。3日だけ19時から23時です。3日目に夕方から行くと、2時間待つことになります。
2027年の日程はすでに発表されています。
3分で説明すると
- 2027年は9月1日(水)・2日(木)・3日(金)(発表済み)
- 1日・2日は17時〜23時/3日は19時〜23時
- 会場は富山市八尾町の11の町。1か所で見る祭ではない
- 約300年の歴史。元禄15年(1702年)が起点とされる
- 屋外の町流しや輪踊りは雨天中断。屋内の競演会は天候に左右されない
- 競演会ステージは4,000円・各回350席(曳山展示館ホール)
- 土日に見たいなら10月の「月見のおわら」という別の企画がある
おわら風の盆はいつか
毎年9月1日から3日です。日付で固定されています。
おわら風の盆行事運営委員会は2026年9月30日のお知らせで「令和9年のおわら風の盆の開催日は9月1日(水)・2日(木)・3日(金)です」と発表しました。
なぜ9月1日〜3日なのか
二百十日です。運営委員会は「立春から数えて二百十日。初秋の風が吹くこの時期に開催される」と書いています。
二百十日の前後は台風到来の時節。収穫前の稲が風害に遭わないよう、風の神様を鎮める豊作祈願が行われていました。その祭りを「風の盆」と呼びます。
もう一説あります。種まき盆、植え付け盆など、地元で休みのことを「ボン(盆)」という背景があり、そこに由来があるとも言われています。
3日間の時間
ここが最も実用的な情報です。 運営委員会が出している2026年の実績です。
| 日 | 時間 |
|---|---|
| 9月1日 | 17時〜23時 |
| 9月2日 | 17時〜23時 |
| 9月3日 | 19時〜23時 |
3日目だけ2時間遅い。1日・2日が6時間、3日が4時間です。
期間中は例年17時から11支部が各町を流し、支部によっては特設ステージも設けられます。
深夜まで続く
終わりは3日とも23時です。観覧の心得には「夜の静寂の中、坂道で行われる行事です。足元用のライトを持参するなど、安全に配慮してお楽しみください」とあります。
暗い坂道を歩く前提の祭だということです。帰りの足の確保は おわら風の盆はどこで見るか にまとめました。
前夜祭ではなく「直前の八尾」という選択
運営委員会が8月下旬を勧めている
運営委員会は8月下旬に行くという選択肢を勧めています。「8月下旬にしか味わえない、おわら風の盆直前の雰囲気にも注目!」という見出しで、3つ挙げています。
- 町全体が雪洞(ぼんぼり)の景色に変化する|8月のお盆明けに町民の手で設置が始まり、行事の終了とともに撤去される
- 11の町、各々の全体練習風景に出会える|地方と踊り手が町ごとに集結し、外で練習する音色と熱気は、辺り一面を包みこむ(天候による)
- 混雑を避けて、おわら風の盆に向かう空気をゆっくり味わえる
さらに「足腰に不安のある方は、この期間を楽しむのも一興です」とも書かれています。本番は坂道を深夜まで歩く祭なので、ここは率直な案内です。
この時期に合わせた宿泊プランもあります(八尾ゆめの森温泉 ゆうゆう館のおわら館内鑑賞付き宿泊プラン8/29〜31など)。旧料亭 杉風荘での「序奏のおわら」は8月29日・30日の各日20名限定・22,000円でした。
どこで行われるか
11の町が別々に踊る
富山市八尾町です。ただし1か所で見る祭ではありません。
運営委員会の書き方は「『おわら風の盆』は旧町と呼ばれる11の町で行われます」。11の町それぞれに「富山県民謡越中八尾おわら保存会」の支部が組織され、支部ごとに活動しています。
11の町は西新町・東新町・上新町・諏訪町・鏡町・東町・西町・今町・下新町・天満町・福島です。
運営委員会は「『おわら節』の演奏、踊りは基本的には共通していますが、支部によっては唄や踊りに昔ながらの特徴を残しているところもあります」としています。どの町で見るかで体験が変わります。 町ごとの違いは おわら風の盆はどこで見るか に整理しました。
何日目に行くのがいいか
「何日目がいい」という案内はありません。 判断材料になる違いを並べます。
1日・2日は6時間、3日は4時間
時間で選ぶなら1日か2日です。17時から23時の6時間あり、明るいうちから暗くなるまでの変化を見られます。
3日は19時開始なので、最初から夜です。ぼんぼりの灯った町並みだけを見るなら、むしろ3日のほうが無駄がありません。
3日目の競演会には「お楽しみ」がある
屋内の競演会ステージについては、こう案内されています。「3日の最終日の第2部はステージ鑑賞に加えてちょっとしたお楽しみあり。踊り方の体験をしてから、まち中の輪踊りに参加いただけます」
踊りに参加したいなら3日目ということになります。
曜日で混雑が変わる
日付が固定なので、年によって曜日が動きます。2026年は9月1日(火)〜3日(木)の完全な平日開催で、越中八尾観光協会は「混雑を避けて見学したい方は狙い目です!」と書いていました。
2027年は9月1日(水)・2日(木)・3日(金)です。3日が金曜にあたるので、3日目に人が増える可能性があります。
土日に見たいなら「月見のおわら」
本祭とは別に、土日開催の企画があります。
越中八尾観光協会が案内している「月見のおわら」で、2026年は10月3日(土)・4日(日)でした。ツアー客のための町流しを椅子に座って見学できるのが特徴です。
観光協会の案内文は「平日の旅行が困難な方、年齢的に風の盆の見物を避けてしまっていた方」向けとなっています。主催旅行会社はクラブツーリズム株式会社(03-5998-2000)です。
本祭ではありません。 別の企画だということは押さえておいてください。ツアーの選び方は おわら風の盆のツアー にまとめました。
雨が降ったらどうなるか
屋外と屋内で扱いが違います。
- 屋外の町流しや輪踊り|雨天中断
- 屋内の競演会ステージ|天候に左右されない(運営委員会が明記)
競演会ステージは富山市八尾曳山展示館ホールで行われ、4,000円/席・税込・自由席・各回350席。1部18:00〜19:00、2部19:20〜20:20(3日間共通)で、実技30分×2支部の60分です。
実演するのは「富山県民謡越中八尾おわら保存会全支部」と「富山県立八尾高等学校郷土芸能部」。「1か所に居ながらクーラーの効いたお席でゆっくりご堪能できます」とも案内されています。
チケットは個人(1〜10名)が6月2日午前11時からウェブサイト「tabiwa」で、旅行会社・団体(11名以上)は運営委員会事務局(076-454-5152)です。
雨の予報なら、競演会を押さえておくと空振りを避けられます。
混雑の度合い
数字はないが、前提から読める
来場者数は発表されていません。 ただし混雑を前提にした記述が並びます。
- 駐車場の案内|「公共交通機関の輸送力」や「駐車場スペース」には限りがあります
- 運営委員会のお願い|公共交通機関なら手荷物を少なく、車なら「乗り合い」で
- JR高山本線|おわら風の盆当日は整理券が必要
- 宿|八尾町内の主な宿は「既に予約で満室」と告知されている
- 食事|「エリア内にコンビニはありません」「自販機の数は限られております」
整理券が要り、宿が満室で、コンビニがない。 規模の数字がなくても、これだけで混み方が分かります。
2025年にはニューヨーク・タイムズの「2025年に行くべき52ヶ所」の30番目に富山市が選ばれ、おわら風の盆が取りあげられました。
アクセスと駐車場
拠点は富山駅です。
- JR富山駅 →(JR高山本線)→ JR越中八尾駅|25〜30分。当日は整理券が必要で、9月1日〜3日は特別ダイヤ
- JR富山駅前(南口)6番乗り場 →(富山地鉄バス・八尾線)→ 終点|50〜60分
- 富山きときと空港 → タクシー|25〜30分
- 富山IC/富山西IC → 車|40〜60分
車の場合、マイカー協力金3,000円/台で、一般駐車場は「八尾スポーツアリーナ」(シャトルバスあり)と「小長谷駐車場」(シャトルバスなし)の2か所です。
詳しい行き方と町の回り方は おわら風の盆はどこで見るか、富山県内の組み立ては 富山のモデルコース にまとめました。
宿が極端に取りにくい
満室が告知されている
この祭で最大の壁です。運営委員会自身が満室を認めています。
宿泊の案内ページには「もうしわけございません。次の宿泊施設は既に予約で満室となっております。その他の宿泊施設に直接お問合せいただくか、または富山市内の他の宿泊施設をご利用くださいませ」と書かれ、そのうえで八尾町内の宿が並んでいます。
紹介されている八尾町内の主な宿は5軒ほどです(料理旅館 北吉、宮田旅館、凪 おたや東・西、八尾ゆめの森 ゆうゆう館、八尾 風の宿)。町の規模に対して圧倒的に足りません。
富山市内から通う方法や、深夜に帰る手段は おわら風の盆の宿泊 に詳しく書きました。
知っておくと見方が変わること
おわらは約300年の歴史があるとされます。起点は元禄15年(1702年)3月、八尾町の開祖米屋少兵衛家が町をつくるために必要な許可証を取り戻したお祝いに、三日三晩町を練り歩いたことだと言われています。
※運営委員会は「明確な文献が残っていないためはっきりしません」と前置きしています。
唄と楽器を担うのが地方(じかた)で、唄い手・囃子・三味線・太鼓・胡弓で構成されます。三味線が旋律を奏で、哀愁漂う音色で胡弓が追うという組み立てです。歌の内容と胡弓については おわら風の盆の歌詞と意味 に書きました。
踊りは豊年踊り・男踊り・女踊り・男女混合踊りがあります。違いは おわら風の盆の女踊りと男踊り、祭が今の形になるまでは おわら風の盆の歴史 にまとめました。
よくある質問
Q. 2027年のおわら風の盆はいつですか。
A. 9月1日(水)・2日(木)・3日(金)です。2026年9月30日に発表されています。日付は毎年9月1日〜3日で固定されています。
Q. 何時から何時までですか。
A. 日によって違います。 2026年の実績では9月1日・2日が17時〜23時、3日が19時〜23時でした。3日だけ2時間遅く始まります。
Q. 一般は参加できますか。
A. 踊りに参加できる場面があります。上新町の午後10時からの「大輪踊り」は観光客も輪に入って踊ることができます。また競演会ステージの3日の第2部では、踊り方の体験をしてから、まち中の輪踊りに参加できます。
Q. 雨が降ったらどうなりますか。
A. 屋外の町流しや輪踊りは雨天中断です。屋内の競演会ステージ(曳山展示館ホール)は天候に左右されません。
Q. 混雑しますか。
A. 来場者数は発表されていません。 ただしJR高山本線は当日に整理券が必要、八尾町内の宿は満室と告知、エリア内にコンビニがないといった記述から、相当な混雑が前提になっていることが分かります。
Q. 土日に見られますか。
A. 本祭は9月1日〜3日で固定なので、曜日は年によります。別の企画として「月見のおわら」があり、2026年は10月3日(土)・4日(日)に行われました。椅子に座って町流しを見学できます(主催はクラブツーリズム)。
まとめ|日程の要点
- 2027年は9月1日(水)・2日(木)・3日(金)。日付は毎年固定
- 1日・2日は17時〜23時、3日だけ19時〜23時
- 会場は富山市八尾町の11の町。1か所で見る祭ではない
- 二百十日の風を鎮める豊作祈願が由来。約300年の歴史
- 屋外は雨天中断、屋内の競演会(4,000円・各回350席)は天候に関係なく実施
- 踊りに参加したいなら3日目(競演会2部のあと輪踊りへ)か上新町の22時からの大輪踊り
- 混雑を避けたいなら8月下旬の「直前の八尾」、土日なら10月の「月見のおわら」
- JR高山本線は当日に整理券が必要。八尾町内の宿は満室と告知されている
23時まで続く祭を坂の町で見ます。富山市中心部からでも通えますが、帰りの時間を考えると泊まる場所を先に決めるほうが動きやすくなります。
→ おわら風の盆はどこで見る?|11町の違いとシャトルバス
→ おわら風の盆の宿泊|八尾が取れないとき富山市内から通う方法
→ おわら風の盆のツアー/おわら風の盆の歌詞と意味
→ おわら風の盆の女踊りと男踊り/おわら風の盆の歴史
→ 富山のモデルコース
この記事の情報は2026年10月25日時点で、おわら風の盆行事運営委員会の公式サイト(トップ、「おわら風の盆とは」「11の町紹介」「アクセス・駐車場」「競演会・チケット」「巡り方・宿泊・食事」)および越中八尾観光協会のサイトを確認したものです。時間・料金・出演支部は令和8年(2026年)の実績で、2027年の詳細は公式の発表をご確認ください。来場者数、何日目がよいかについての見解は示されていません。おわらの起源について運営委員会は「明確な文献が残っていないためはっきりしません」としています。
